滝川菜の花まつり

滝川市は札幌から見ると旭川の少し手前にある、中空知地区の中心都市です。人口は4万5千人程度で、主な産業は松尾ジンギスカン。えーと嘘です。観光大使はなぜか横綱白鵬。こっちは本当。
農業もさかんな地域で、ジンギスカンの他にもりんごや小麦、そばの生産が多いようです。その中でも近年の注目は菜の花。もともとは平成元年あたりからはじめられた栽培試験がきっかけだったようですが、品質がすぐれていたために菜種油の原料として安定して生産ができるようになったとのこと。今では作付面積が全国一となるほどまでになっています。たいしたものです。
一面に広がる菜花畑の景色は観光名所としても映える、ということで「菜の花まつり」が開催されたりもしています。というわけで行ってきました滝川市
天候は曇り時々雨で少々の残念感がありましたが、それでもめげずに写真を撮ってきました。画像フォルダは真っ黄色です。

菜種油は植物油としては需要量・生産量ともにトップらしいですけれども、日本の菜種の自給率自体は1%にも満たないそうです。やはり輸入物に比べると値段が高いのがネックらしい。その代わりとして品質をウリとした高級路線にならざるを得ないんでしょうかね。よくある話といえばそれまでですが。ちなみに菜種油の主な輸入先はカナダ、オーストラリアなんだとか。キャノーラ種がおもに使われているって、ああキャノーラ油ってそういうことだったのね。
ともあれ、菜種生産業者の皆さんはぜひ頑張っていただいて、松尾ジンギスカンにも負けない滝川市のシンボルとなっていただきたいものです。なお、松尾ジンギスカン(愛称:まつじん)は昭和31年創業にして年商40億円です。ちなみに滝川市の標準財政規模は119億3,972万6千円。
すごいなまつじん。主な産業というのもあながち嘘ではないのかもしれん。

マイクロレンズ購入

冬の間は寒いのがイヤでろくすっぽ外に出ず引きこもっておりました。が、北海道にもそろそろ遅い春がやってきたのでお出かけをしようかと思い立ちます。去年に引き続き写真も撮ろうと思います。
復習がてら昨年撮った写真を見てみましたが、結構接写が多いという印象。ふーむ、ではマクロレンズなんかおもしろいんじゃないだろうか。ということで検討します。検討した結果買ってしまったわけです。Nikon AF-S Micro 60mm F2.8G ED。
気になるお値段はAmazonで55k円というところ。さすがに高いな…D5000だとボディ単体のみならず、レンズキットとすらどっこいであります。しかし聞くところによると、マクロレンズはなかなか値が下がらないものなのだそうです。じゃあ値が下がりやすいレンズってのもあるんだろうかという気もしますがそれは聞きそびれました。肝心なところで役に立たない情報をお届けしています。
しかしさて、保護フィルタも含めるとおおよそ6万円ですな。んー。まあここで悩んだところでどうせいつかは買うだろう、ということで購入。NIKONマクロレンズじゃなくてマイクロレンズと呼ぶのですな。
というわけで土曜日に届きました。さっそく試し取りしてみます。




上段が標準レンズ(単焦点35mm)でもっとも近づいたもの、下段がマイクロレンズで撮ったものですが…うおーおもしれー!これおもしろいですよ!今まで使っていたレンズでも、さすがはデジイチという感じの背景ボケ写真が撮れていたのですが、こいつはまったくの別物です。しかも被写体がでっかく撮れるよ!はみ出るくらいに近寄ってもピントが合うよ!ステキ!
鼻息も荒いままに、試し撮りのために北大植物園に出かけて参りました。さすがに桜の季節は過ぎてしまいましたが、今はライラック(リラ)が旬です。まだ蕾が多かったですが、それもまたよしということで撮ります。タンポポやらツツジやらも撮ります。花が咲いてりゃなんでも撮るのです。節操なしです。



というわけでベタベタ張りまくってしまいました。ピントずれまくりだけど気にしない。やー、しかし標準レンズとはまったく別世界ですな。植物園の写真を撮ると、どうしても看板やむき出しの地面のような無粋なものが入り込みやすかったんです。しかしこいつだとその心配がほとんどありません。いやさ、仮に入っていてもボケまくってそれとは判別できなくなるくらいです。むふー。
まあ近寄ったら近寄ったで手ぶれがーとか、風が吹いて被写体ブレがー、とか別な悩みどころはあるんですけどもね。このレンズには手ブレ補正もついてませんし。えーと、次は一脚でも買おうかしらん(危険)。
というわけでマイクロレンズ楽しいです。おすすめです。
なお、いくつかの写真はソフトフィルターをつけて撮影してます。花の撮影をするときに使うと柔らかい雰囲気が出てこれはこれで楽しいのです。こちらもぜひ。
Nikon 単焦点マイクロレンズ AF-S  Micro 60mm f/2.8G ED フルサイズ対応

Nikon 単焦点マイクロレンズ AF-S Micro 60mm f/2.8G ED フルサイズ対応

Kenko レンズフィルター MC PROソフトン(A) 62mm ソフト描写用 362884

Kenko レンズフィルター MC PROソフトン(A) 62mm ソフト描写用 362884

神威岬、積丹岬

そろそろ秋も深まってまいりました。冬になれば出歩くのがおっくうになるのは目に見えてますので、今のうちにあっちこっちと動き回ります。今回は積丹半島神威岬積丹岬のふたつの岬巡りをしてきました。
札幌から西に向かって小樽、余市を過ぎると積丹岬、そのさらに向こうに神威岬と続きます。神威岬までが100kmを超えるくらい。

神威岬は鋭くつきだした岩山がそのまま海に落ち込み、ぐるりと日本海を望むことができる景勝地となっています。たいそう綺麗な海です。北海道の海といえばどんよりとしたエメラルドグリーンに正体不明の泡が浮かんでいるというイメージしかなかったのですが、それを見事に払拭してくれるほどの透明度。積丹ブルーというのもむべなるかな。

神威岬には源義経アイヌ首長の娘チャレンカとの伝説があり、かつては女人禁制だったそうです。はて。いやさ、一方の積丹岬には女郎子岩ってのがありまして、そこにも義経アイヌ酋長の娘シララとの伝説が残ってるんですよ。どっちもお互いを慕う仲になるけれども、義経は旅立たねばならず、娘はそれを追って白波に消えるという感じの伝説でして、いやはやどんだけ女泣かせですか源義経。というか平泉を出て最後はモンゴルだったりして、これだけ神出鬼没な人も珍しいですよ源義経
だいたいアイヌの偉い人は首長なんですか酋長なんですかどっちなんですか。酋長っていったらなんだかアメリカンインディアンみたいですけどそのへんはいかがですか。


ともあれいつものように写真を撮ります。夏だったらもっと緑が鮮やかなんだろうなあ、って感じですが、まあ今は秋なんだから仕方がない。モノクロにしてしまおうかとも思いましたが、海の色は綺麗だし空もどピーカンなのでカラーにしておきました。前回「広角も撮ってみたいなあ」とか言っていたので広角で撮ってみましたよ。どっちかと言えば神威岬の方が海を広く見渡せるのでいい感じです。パノラマ写真も作ってみたり。
ちなみに神威岬は駐車場から20分程度で岬の先端にたどり着くことができます。積丹岬の女郎子岩はこれまた駐車場から30分くらい。いずれかだけならまだ適度の散歩ですが、両方歩くとなかなか疲れますな。

夕張

夕張に二度ほど行ってきました。
初回は9月末。晴天を求めて出かけたら案の上のいい天気で浮かれ気分です。ではさて、昼飯でも食うかと思ったところで事件発生。財布を忘れていることに気がついたのです。まさしく無一文。丸腰。あわわ。
結局その動揺は帰宅するまでぬぐい去れず、腹は減るし貧しいしで上の空になってしまいました。そんな大切なことに気づかぬまま100kmも走るというのもどうかと思います。ガス欠にでもなったらどうするつもりだったのだろう。
ともあれ、これはぜひ復讐せねばならぬと心に誓ったのです。
で、先日晴れて復讐を果たしてきたのでした。今回も天気はよろしい。紅葉もそろそろ見頃というくらいでいい感じです。財布もばっちり持ってきています。今ちまたの話題を総ざらい中のメロン熊グッズを購入することもできました。
なお、メロン熊については物産センターのリーフレットにこんなことが書いてあります。

凶暴な熊はおいしいメロンを食べることによって自身の姿を変化させ、ついに人々の前に現れたのである。驚いた人類は新聞やテレビ、インターネットなどでこぞって取り上げ、今や全国に広まった。

なんともまあ。夕張物産センターではこのほかにもメロンの収穫が終わったことを知らせる張り紙に「悲しいお知らせ」と題するなどやりたい放題です。私は別にメロンは好きじゃないので悲しくもなんともないのです。でもそんなのはおかまいなしなのです。ご存じの通り夕張市財政破綻で有名になっちまいましたが、それを逆手に取った開き直りを感じさせる。ほかにも「夕張夫妻」などがあったりする。念のために言っておくと夫妻と負債をかけたダジャレですな。いやはや。



それはさておき、今回もまた写真を撮ります。色づいた木々がよろしい。日差しもあったので、高露出で撮った写真がよい感じになりました。国道沿いの滝の上公園あたりは人でもそこそこで、小一時間ほど散策するにはよいところです。来週くらいまでが盛りなのではないかなーと思われます。札幌からは一時間半ほどで着きますので、まあお手頃と言えるのではないでしょうか。むしろ札幌での渋滞で時間を食ってしまう可能性もなきにしもあらずです。
ほかにはシューパロ湖で夕張シューパロダムの建設現場が見られたり、夕張岳登山口までの細い道を無駄に歩いてみたりもします。結構見るところがいろいろあるなあという印象。来年は山登りでもしてみようかという気になりますが、朝早いのがつらいのでどんなもんでしょうか。
ダムのほかにも高速道路の建設が進められていたりもして、ずいぶんあちこちで工事をやっています。おかげで大型車も多く走ってますので気をつけた方がよいかもしれません。まあ夕張−占冠間が開通すれば、道東自動車道もようやく札幌から釧路、北見までノンストップで行けるようになりますので頑張っていただきたいものです。下道でもみんな80km/hくらいは普通に出してますけどね。
帰りは夕方。西日をもろに食らってまぶしかったです。傾きかけた日が石狩平野の田園風景を金色に染めるサマは見ものといえば見ものですが、車の運転をする分にはやはりまぶしいのが先に立ちますな。

今回も写真はたくさん取ったのですが、どうも風景写真に苦手意識があります。今回もあまりまともなものがない。一枚だけ、これはおもしろいなーと思ったモノクロ写真がありますのでそれを掲載しておきます(→)。今使っている標準の単焦点レンズでは2,000枚くらい撮ったと思いますけど、そのうち広角やマクロにもチャレンジしてみたいものだ。
今年は富良野・美瑛だとか、先にも上げた石狩平野の田園風景だとか、広角で撮ってみたい景色がいくつかあります。何度か行ってみないと土地勘も養われないでしょうし、またそのうち行けたらいいなー。


豊平峡ダム

豊平峡ダム札幌オリンピックの開催年、1972年に完成しています。札幌市の水瓶であるとともに、何度となく反乱を繰り返した石狩川下流域の治水事業としての側面、水力発電による電力供給という面を併せ持っています。
といっても札幌の水害なんて知らないなあ。と思って調べてみると、近年でもっとも大きな水害は1981年8月の台風12、15号によるものだそうです。死者1人、負傷者1人。家屋全半壊13戸、床上浸水1,942戸、床下浸水14,613戸というからこれは結構なものといえますね。むろん死者4,697名を数えた伊勢湾台風(1959年)なんかとは比べものになりませんが、今住んでる家が水びたしになることを考えれば、そう侮ってもいられません。
とはいえこの話だって今から30年近くも前のことなのです。当時を知る人に言わせると、あれがあるから俺は絶対低地には住まぬ、というほどのものだったそうなんですけども、札幌市に関していえば2000年以降はこれといった水害は起きていません。最近になって住むようになった私にとっては、正直今ひとつピンとこないところがあります。



まあそんなわけで、豊平峡ダムは今となっては札幌からほど近い紅葉の名所になっているのでした。へへえ。天気が良ければ涼しさもちょうどよい季節だし、ほんではまあ行ってみますかね……と軽い気持ちで出かけたのが運のツキ。大渋滞に阻まれて片道40kmほどの距離に行き2時間、帰り3時間もかかってしまいました。考えることは皆おなじなのです。いやヒドい目にあった。あんな思いをするのなら、正直もう二度と行きたくないというくらいのものです。どうしてもってんなら早朝に出て昼には帰るプランだろうか。定山渓温泉もあるし、日帰り入浴を利用して昼間から風呂につかるのも乙なものと思われます。そうだそれがいいそうと決まった。

確かに紅葉はなかなか綺麗だったのです。山肌を彩るいろいろな色のあれやこれやが目に快く映るわけです。ああ風流ですね都会の喧噪を離れて典雅なものですね。ダムの異様とあいまって良き哉良き哉。
しかしこれを写真に撮ろうとするとなかなか難しいように思われます。ただ山撮っただけじゃつまんねえもんなあ。しかも山間ですから日が暮れるのが早いこと。この季節、16時をまわるともう太陽が山の向こうに隠れてしまい日差しはありません。ううむ。しかたないのでフラッシュをたいて無理矢理な写真をでっちあげたり、CX3のハイコントラスト白黒モードで世界の終わりみたいな絵を撮ったりします。むう。なんか微妙に消化不良であることよ。
とまあなんだか微妙なことばっかり書いてますけど、駐車場が無料なのはよかったです。そこからダムまではトンネルで繋がってまして、ハイブリッドバスも運行してますが、せっかくなのでトンネル内を歩いてみるべきと思います。せいぜい20分くらいだし。

北大植物園

札幌の街のど真ん中にあるので、近場でのほほんとしたければよい場所です。入園料は400円ですが、コーヒーでも飲むことを考えれば釣り合いがとれるのではないか。受付に座っていた人が妙に若かったですが、もしかすると学生のバイトなのかもしれません。
札幌の街に住んでるとあちこちで北大の話を聞くことになります。北大の前身である札幌農学校の演舞場だった時計台はもちろんのこと、「生まれいずる悩み」の有島武郎札幌農学校出身です。新渡戸稲造も「武士道」が有名ですが農学者だったりするわけで、これまた札幌農学校を出ている。札幌の街、ひいては北海道の歴史はある意味札幌農学校とともにあったといってもいい。
北大ゆかりの、といえばこの植物園もしかりでして、できたのが1900年。明治33年です。当時の札幌の人口は14,900人だったとか(2010年9月時点では1,910,117人)。110年というのはやはりそれなりに長いです。

園内は若干紅葉が始まっていないこともないといえないわけでもありませんでした。つまりほとんどの樹はまだ色づいていなかったのです。その中で一本だけ頑張っていたやつがいたので、記念撮影をします。たまにはカラーで撮るのもよいでしょう、というかモノクロで撮ったら紅葉もなにもあったものではない。
ほかには秋の花がいくつかみられます。キクのたぐいであったり、トリカブトであったり。食ったら死ぬかしら、と思いながらトリカブトの紫色の花を撮影したりします。なかなかきれいなもんですな。冬期間は閉園ですが、あと1〜2週間もすれば紅葉も見頃でしょうし、もう一度くらい行ってみるのもよいのかもしれません。


CX3:ハイコントラスト白黒モード

CX3は日頃のスナップ用に、ということで購入したのですが、その中でも使ってみたいと思っていたのがハイコントラスト白黒モードです。最近好んでモノクロ撮影をしているせいなんですけれどもね。オフィシャルサイトでは

通常の白黒モードよりもコントラストを強調した撮影ができるので、フィルムカメラで超高感度フィルムを使用して撮影したり、増感現像したような、ざらついた印象の画像を記録できます。

とあります。なんかカッコいい写真が撮れそう、という気になってしまいます。

ところがこれがやってみると意外と難しい。簡単に白飛び黒つぶれするので、たとえば右の写真のように空が真っ白ということになりかねないのです。白黒二値画像のようだ。
とはいえコンクリートや石みたいなザラついた感じはよく出ますね。やっぱりそういう素材を撮るのがよいのだろうか、ということでいくつか撮ってみます。で、これはちょっといいかなー、という出来になったのが以下2点。

1枚目はおおよそ想定通りな感じです。石畳の感じがいい。普通に撮るとただのっぺりしてしまいそうなところですが、わずかなコントラストでも強く出るのでうまいこと表情が出てくる。
2枚目はちょっと意外な感じ。上半分の壁がハイコントラスト側に寄ってつるっとした雰囲気になっている。下半分のゴツっとした部分と好対照かも。もっとザラつきが残ると思ったものですが、それがきれいにならされています。なんだか灼き尽くされたように見えなくもないですが、それはそれでけっこう好きだなあ。
やはりこれは都会的な、ちょっと冷ややかな絵にはあうのかも、という気がします。もう少しいろいろ試してみたいところですなー。
参考:ハイコントラスト白黒モードを使ってみる(RICOH Photo Style実験室)
RICOH デジタルカメラ CX3 ブラック CX3BK

RICOH デジタルカメラ CX3 ブラック CX3BK