世の中をかじり倒せ

先日駐車違反を不服とした人が駐車監視員に噛みついた事件をご紹介しましたが、ドイツでもやっぱり警官に噛みついた人がいたようです。日本とドイツは大日本帝国時代からの仲良しですから、こんな似たような事件があってもおかしくはありません。なにかあったらまず噛みつけ、が両国の合言葉です。
記事によればこの70歳万引き男は、万引きによる罰金を支払わずに逮捕されそうになったところで警官に噛みついて逃走したとのことです。身柄の拘束に対する必死の抵抗だったのでしょう。万引きごときで逮捕されてなるものか。自由だ!俺は大空を駆ける鳥のように自由だ!
なんでいきなり鳥とか言ってますか?
こはちょっと説明が必要でしょう。ドイツ語だと自由は「freiheit」と訳されます。これを英語の「fly high」に無理矢理引っかけ、さらに日本語にしてしまった挙げ句に意訳をするという、実に強引な駄洒落なのですよ。なんかもう駄洒落でもなんでもない気もしますが、意図は伝わったでしょう。
というわけで心おきなくさあ笑え。
ちなみにこの70歳万引き男は裏口から逃げようとしたものの、あえなく御用となったようです。さすがに寄る年波には勝てなかったのか、あえなく籠の中へ収監されてしまったわけですね。地元署では本件について

警官の一人が数度、手などを噛まれたが、「皮膚に、湿った、斑点ような跡が出来ただけだった」と発表している。

というコメントを出しています。んー、なんつーかこうアレですね。大したケガもなかったというところから、おそらくは総入れ歯だったんだろうなあと想像されるんですが、要は歯茎で噛みつかれたわけでしょう。ぶにょ、と。
うへー。
しかしまあ、万引きをすることといい、罰金刑にシカトを決め込むことといい、あげく逮捕されそうになったら警官に噛みついちまうわけですから、ドイツの70歳はよほど困窮してるんでしょうか。あるいは単にやんちゃなだけなのか。
ともあれこの高齢化の時代にあっては老人の活力は必要不可欠ですから、日本の年寄りは本件に学ぶところ大なのではないかと思いました。ことは万引きに限りません。先人に習って駐車監視員に噛みつくもよし、憎き碁敵に噛みつくもよしであります。なんだったら電柱をかじり倒してもいいです。
ただし事前に入れ歯をはずしておくのを忘れずに。ヘタに装着したまま噛みつくと、歯茎から血が出てしまうかもしれませんから。あと、電柱を立て直すのには結構お金がかかるらしいですよ。