渋いのがお好き

久しぶりに紅茶を飲みました。なぜか部屋にクイーン マリーなるそれっぽい紅茶葉があるのです。沸騰させたお湯を注いで待つこと4分半。やや濃い琥珀色の紅茶のできあがりです。

一時期紅茶を淹れることが流行った時期がありました。確かワインブームと同じ頃だったでしょうか、TVでも同じような特集を何度もやっていて、それを見るにつけ紅茶ひとつ淹れるのもずいぶん面倒なもんなんだなあと思ったことを覚えています。紅茶葉の分量とか、空気をたっぷり含んだ熱湯を使わなきゃダメとか、ティーサーバを使ってジャンピングさせましょうとか、色々コツがあるらしいんですね。ジャンピングってのは紅茶葉がお湯の対流に乗ってぐるぐる回るサマを表現しての呼び名とのことですが、それならローリングとでも言ったほうがいいんじゃないかと思います。少なくともジャンプには見えない。

とは言ったものの、我が家にはティーサーバなんて気品漂うモノはございませんで、使ったのは急須です。限りなく日本茶テイストですがどうせもとは同じなんだからいいだろうという。完全に発酵させたのが紅茶、発酵させていないのが日本茶、ついでに途中まで発酵させたのが烏龍茶。3点セットだと覚えやすくなっております。

で、ちょっと多めに淹れたので2杯目を飲むまでにずいぶん時間がたってしまいました。そしたらこれがシブいのなんのって。口の中が一気に引き締まるようなシブさです。たまりません。最後の一滴は紅茶のおいしさがぎっしりつまっていて、それを称してゴールデンドロップなんて呼ぶそうですが、もうゴールデンなんか目じゃありません。濃縮されすぎてエラいことになってるんです。なんつーか諸行無常みたいな味がします。

しかし一応紅茶の味がしたので一安心でした。なにせこの紅茶葉、買ったのが4年前だからな。その後ハラを壊して大変な目にあったんですが、それはきっとあまりにもシブい紅茶を飲んだからに違いありません。それもこれもみんなシブみの主成分であるタンニンが悪いんだ!

しかしクイーン マリーって「ブラッディメアリ」で有名なメアリ女王のことじゃあるまいな。血まみれなのはカクテルだけでたくさんですよ。

ああ、まだ口の中にシブみが残ってる。