茄子 アンダルシアの夏

観てきた。

やー、面白かった。つっても万人受けはしない内容だと思う。でも少しでも自転車レースに興味があるのならとても楽しめる。そういう映画なんじゃないか。自転車レースに特有の選手間の駆け引きがとてもわかりやすく描かれている。随所でTVでの放送を模した作りになっていて、これもいいんじゃないか。俯瞰で見下ろしたときの集団の動きなんかは自転車レースに独特のものがありますな。45分の間に、ちょっとした自転車通になれるかもしれない(大げさ)。

一応ドラマ仕立てになってはいるものの、この映画の主眼は明らかに日本ではマイナーな競技である自転車レースを紹介しようとするところにあると思う。というかそれがあるからドラマの展開にはちょっと難が出てくるのだが。カンヌ映画祭に参加したそうだが、ヨーロッパの人には言わずもがなのレースの解説はまだるっこしいだけになるように写るような気もするな。

とはいうものの、作者はもとより、この映画に携わった人みんな自転車が好きそうだな、という雰囲気が伝わってくる映画だった。そして、だからといってそれに溺れて独り善がりになってしまうでもない。簡単そうに見えてこれはなかなか難しいことだと思う。

ちなみにこの映画の舞台となるヴエルタ・ア・エスパーニャは世界三大自転車レースと呼ばれているんだが、他のふたつってのは

である。全部ヨーロッパだ。てかヨーロッパ以外で自転車レースに人気があるところってあるんだろうか。