セキュリティ教育

社内でちょっとした勉強会もどきをやっていて、さてなにをネタにしようかと思って選択したのがセキュリティ。以前ちょろっとかかわったことがあるので「セキュリティ教育」なんてお題目をつけてみた。
セキュリティ関係の記事を読んでいると、ふたこと目には『教育・啓蒙が必須である』と言われているように思える。それはそれで間違いじゃないんだが、生来の天邪鬼としては「ちっ、猫も杓子も教育なんていいやがって」と思うこともないではない。それくらい教育の重要さがあちこちで説かれている、ということなのだろうとは思うのだが。
しかし、それじゃあどういう教育がよいのかね、という話になるとあんまり見かけない気がするのである。あるとしてもほかのネタのおまけ程度。テクニカルな解説なんかに比べるとその差は歴然ではないか。そこでひとつの疑惑が芽生える。なにもかも教育に押し付けようとしてないか?もちろんこれが言い過ぎなのは承知の上だが、教育は決して魔法の杖じゃないはずだ。
一般の人に向けて座学の研修をやったとしても、せいぜいご清聴賜れるのは全体の1割がいいくらいである。大体は聞いちゃいないし、机があれば内職してるし、挙句の果てには寝てやがる。うーむ。確かに座学が退屈なのは間違いないので、まずはここを考えなきゃいかん。セミナーではなく研修であるのなら、最悪でもグループディスカッションくらいはやらねばなるまい。聞いてりゃすむと思ってんじゃねえぞ。たまにはお前らも考えろ__のココロである。
単純に研修のやりかたひとつとってもこんな話が出てきてしまう。やる気のないヤツをいかにやる気にさせるかという大問題だってある。このほかにも一部の人間をハイレベルにするのか、それとも全体のレベルの底上げをはかるのか__といったもっとおおまかなレベルでの話もある。ほかにもきっと色々あるだろう。その多くの部分は他の分野の教育とカブる話だが。
私は別に教師の経験があるわけではないし、塾講師のアルバイトすらしたことがない。近所の子供を相手に家庭教師の真似事をしたときには「なんでこんなのがわかんねーんだYo!」とぶっちぎれそうになった。教師にならなくて本当によかったと思う。世の中のたくさんの人にとって。で、そんなヤツでもこれだけあれやこれやと出てくるんだから教育ってのは大変だなあ、と思うのである。それだけにいろいろ考えてみると面白いんじゃなかろうか、と考えた次第。ふーむ。
そして勉強会へのネタ提供は来週でもよかったことが判明。オチ付とは大したもんだ。