電話予約

コンサートのチケットを電話予約してみた、という話。10月13日のジャン=フィリップ・メルケールのデビューリサイタルである。さっさと買わないと当日券というハメになってしまうのである。背に腹は変えられぬ。
電話というのはどうにも苦手だ。特に初めてかけるようなところとか、なにかをお願いするとかいうのはよろしくない。今回の場合はその両方である。なんやかやと理由をつけて引き伸ばしたくなるような案件ではないか。しかしそうも言ってはいられない。そうだ、それになによりこちらはお客様ではないか。チケットを買ってやるのになにを遠慮して卑屈になることがあろうか。ぶつぶつ。そんなふうにしてあらん限りの度胸をかき集めてかけてみたのが月曜日、昨日のことである。
休館日かよ!
せっかく仕事中にこっそりかけたというのにこの仕打ち。思わず呆然としてしまうのもムリはない。しかしこれがかえってこちらのやる気を燃え上がらせた。くっそー、休館日とかいってチケット購入を妨害するつもりか。なにをそうはゆくものか。こうなったら意地でも買ってやる。
……その熱意も冷めやらぬまま、昨日の今日で電話をして、めでたくチケット購入の運びとなったのである。いともあっさりと。そりゃそうだろう。もとより妨害なんてわけじゃないんだから。チケット一枚入手するために、そうそう一大スペクタクルが繰り広げられていては身が持たない。
というわけで日常生活にはそうそうオチなどないよなあ、という話でした。最初とちょっと違っているが、あまり気にしないように。