すっぽん初体験

歓迎会だか送迎会だかお疲れさん会だか、よくわからない名目で飲みに行く。今回は吉宗本店ですっぽんコース。もともと4980円という値段だが、団体で予約しておくとさらに500円割り引かれる。安い。去年来たときはフグだったのだが、それでも値段は同じ。養殖モノだろうが天然モノだろうが食えりゃいいんだという向きにはお勧めできる。
生き血に煮凝り、酢の物唐揚げ、鍋で雑炊という感じのコース。少々モノ足りない感は残るが、それでも雑炊があるので一応食った気にはなれる。ちなみに鍋が沸くまでの待ち時間でヒマを持て余していた店員さんの話によれば、すっぽんの生き血はアルコールに混ぜないとすぐに固まってしまうのだそうだ。そういうわけで生き血は焼酎割りの状態で出てくる。あるいは焼酎の生き血割りか。飲んでみたが血なまぐささはない。つーかコレただの赤い焼酎じゃないの__という感じである。イマイチ実感がわかないといえばわかない。アルコールの味ばかりが舌と喉に残る。
食ってみて好評だったのはから揚げ。食感も味も鶏肉のような感じでさっぱりしている。これが鍋に投入すると歯ごたえのあるタラのようになるあたりが面白い。もっとも食える部分となると魚と較べても随分すくなく、加えて少々食べにくい。見た目が若干グロいのは魚のワタと思えば許容範囲だろうか。ただしその後の雑炊は独特のダシが出てうまい。臭みもあまりなく、なかなかのコクである。
とはいうものの、飛びぬけてウマいのか__というと微妙なところだろう。話のタネで食ってみる分にはいいかもしれないが、同じ金額を払うならもっとウマいものが食えそうな気がする。食べる前にはなんとなくゲテモノっぽいイメージを抱いていたけれども、実際は普通に食えてそこそこウマいものだったという感じかな。