通り過ぎた時の中へ

夕飯を食べに出たついでに本屋に寄ってみる。特に欲しいものがあるわけではなかったので、雑誌のコーナーをぶらぶら。すると、レース雑誌のところで随分と懐かしい顔を見つけた。
アイルトン・セナである。
しかも彼が表紙を飾っているのは一紙だけではなかった。何で今ごろ__と思えばこそ、今年はイモラで彼が亡くなってから10年になるのだった。それで特集記事が組まれたということだろう。なんだか突然卒業アルバムを見せられたような気分になった。そこでは時を止めたままの過去が、色鮮やかに息づいている。
いや、まあ結局その雑誌は買わなかったんだけどさ。しかし10年かぁ。あっという間ですな。思えばセナはあまり好きじゃなかったんだが、あまりF1を見ないようになっていったのはあの事故がきっかけだったような気がする。今のF1はピット戦略重視でバトルが少なかったり、セナ、プロスト、マンセル、ピケらのようなライバル関係がなかったりでイマイチ見る気がしない。
とかいいつつ昔を懐かしむだけじゃ、まるでジジイである。それがイヤで雑誌を買うのをやめたんですよ__と、あまりにも綺麗すぎてウソくさい言い訳をしておくことにでもしておこう。