因果応報

タップの練習はうるさいので困る。
今日は珍しく朝早くから活動していた(単に寝てないだけ)のだが、どうにもヒマで仕方がない。せっかくだからタップの早朝練習とでも洒落込むか、と思い立ち外に出た。朝の爽やかな空気がなんともはや。自分がものすごく場違いな人間に思えてならない。ともあれ、さてどこぞいい練習場所はないかと思いつつ、タップシューズを手にぶらぶら。
こう書くとさも偶発的なようだが、実はそうではなかったりする。近くに陸運支局があって、車検なんかやっているおかげで随分広い敷地が魅力的だと前々から思っていたのである。問題は敷地が塀に囲まれているという、その一点に尽きた。
塀なんか乗り越えりゃいいのである。
人目をはばかりつつ、さっくり塀を乗り越える。特に防犯設備などはなかったらしい。まあ不法侵入なんだが、キャッチボールをしている親子連れだとか、ラジコン(しかもエンジン式/うるさい)で戯れている集団だとかを休日には目にしていたので、ちょっとくらいならよかろうと思ったのだ(よくない)。私だって納税してるんだから、少しくらい国有地を使う権利はあろうというものでもある(ありません)。どうせ遊んでる土地なんだからいいじゃないですか(ダメです)。
で、あっさり侵入したわけだが、どうにもタップの練習にアスファルト路面というのはよろしくないですな。壮絶に音が響く。いや、人様が見て「ほほう、ありゃすごい」と思うくらいのテクニシャンならいいのかもしれないが、なにせこちとら週イチでしか練習しない素人である。それで朝っぱら素頓狂なリズムをあたりに響かせてしまうのはなんともバツが悪い。
というわけで、なんか微妙ながっかり感を抱えつつ早々と退散することに。
で、来たときと同じく塀を乗り越えたわけだが、そこで目測を誤った。普通の地面だったと思ったら実は下り段差になっていてびっくりした、というのをもう少し派手にしたもんだと思えばよろしい。ともあれ、誤ってどうなったかというと、足首ヒネってずっこけたのである。プロセスに落とし込んでみると以下のようになる。
飛び降りる → 足首ヒネる → ぎゃあ → バランス崩してこける → (運動神経のなさにより)ひざから着地 → 擦過 → ぎゃあ → 恥ずかしい → 慌てて立ち上がる → (なにごともなかったかの風を装って)歩く → (おそるおそる)傷口に目をやる → 流血を視認 → ぎゃあ
というわけで、都合三度「ぎゃあ」となった。付け加えればその後水洗いをしたときにも「ぎゃあ」となった。ぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあと実にうるさいヤツである。それにしても流血沙汰なんて久しぶりですな。人間のカラダからこんなに体液が出るなんて、と思い知った次第である。実に貴重な体験ではないか。ここからイノチの大切さを学んでゆくのですね。とりあえず悪いことはするもんじゃありません。
しかし、27にもなってなにやってんだかなあ。