ワンダの日記

ワンダと巨像」より。ネタバレを含む。

11体目

最初に渡った橋の下に広がる砂地をゆく。最近砂ばっかりじゃねえか。見上げる橋はやたら華奢に見えて、よくもまああんなところを渡れたもんだと今にしてみれば思う。どうひいき目に見たって自重を支えられるようにさえ見えない。
砂地はやたら広いが、何カ所かに祠があって一休みできた。そしてその都度尻尾を光らせたトカゲがいる。せっかくだから食ってやるかと思ったのだが、壁をちょろちょろつたいやがって弓で狙うのが難しい。イライラしながら祠のまわりをバタバタ走り回る。トカゲ一匹にさんざん振り回されてバカみたいじゃねえか。アグロがいいタイミングでぶるるといななくのがまた腹立たしい。てめえ絶対わかってやってんだろ。
それでも最後は俺が勝つ。当たり前のことだっつーか俺がトカゲに負けるわけねえだろ?どうせなら最初から大人しくしてりゃいい、と毒づきながら焼く。苦いのは相変わらずだが、何度か食ってるうちに慣れてきた。いつの間にか俺もすっかりサバイバル野郎になっちまったみたいだ。くそ、帰ったらウマいもんたらふく食って毒抜きしないとやってられねえ。
どんどこ進むと、砂地に突然でっかい穴が開いていた。のぞき込んでみるとずいぶん深い。なんだこりゃ?だがまわりを見渡してみても巨像が現れそうな雰囲気ひとつねえし……と剣をかざしてみると穴の底に向かって光が伸びていく。おいおい、まさかここを降りるのか?どうやって?見てみればやたら細いが降りられそうな道が。あんなのいつ崩れたっておかしくねえだろう!俺ヤダよおっかねえ!文句を言っても風がごうごう吹くだけだ。マジ冗談じゃねえ。
降りたらすっかり汗だくだ。その先はさらに道が続いていて、洞窟だかなんだかよくわからなくなっている。進んでみると祭壇みたいな場所が。人っ子一人いねえのに燭台には炎がともっていて無茶苦茶怪しい。飛び移ってみるとほれみたことか!
っていきなり突進食らったよ!なんだこいつマジ早え!巨像っつーわりにちっこいが、早すぎだろお前!うわやめろなにすんだぐわぎゃあふんげぬgq9w0えー8gなsp






いいだけこづき回されて危うく死ぬところだった。つーか燭台の影に吹っ飛ばされたのだって偶然みたいなもんだ。それでもヤツは突進をやめないしこの隙間からかきだそうと手を伸ばしてもきやがる。このままじゃどうにもなんねえと思って飛び出すとその瞬間ヘッドバッドの餌食だ。痛え痛え!またあわてて燭台の影に逃げ込む。俺むっちゃカッコ悪い!ヘコむなあ、と思って体育座りをする。お?なんかこの燭台登れそうだな。ようやく登ったと思ったらヤツは燭台に頭突き!お構いなしかよ!
……となにやら燭台から転がり落ちたものが。なんか松明みてえだな?ふむ。あれで巨像を燃やせってことか?そう閃いた俺は燭台からひらりと飛び降り、ヤツの突進を飛び込み前転で華麗にかわしながら松明をゲット!オラ燃えろ!
しかしやつは炎を見るとなにやら後じさりを始める。これじゃ燃やせねえだろうがと思って近づくとまたうなり声をあげて後じさり。なんだコイツ、あんだけ好き勝手やっときながら火が怖いのか!こりゃ面白えと思ってうりうりやるとどんどん後ずさりする。今までの威勢のよさがウソみたいだ。うりうり。
あ、火が消えた。
ぐわぎゃあふんげぬgq9w0えー8gなsp






……とりあえず火が怖いというのはわかった。燭台に登ってまた松明に火を灯す。今度はどこに追い込んでやるかをじっくり観察。俺クレバー!よし、あの崖下に落っことしてやる。意を決してひらりと飛び降りてうりうり。うりうり。よっしゃ踏み外して落っこちた!ハッハー!ひっくり返って動けねえでやんの!なんか殻もはずれてるしいい気味だ!弓で狙ってやろう。えい。
あ、起きあがった。一目散にこっちに駆けてくる!ぎゃあ!
慌てて安全圏である燭台の上によじ登る。やや遅れて巨像が戻ってきた。お、今度は殻が外れたせいで背中につかまれそうですよ?弱点マークも丸見えだ!うっしゃ、突撃のタイミングを見計らって飛び乗ってやる……ほら来た!ていや!
一発で飛び乗ることに成功!やっぱり俺ってスゴかった!再確認!あとは猛獣使いよろしく背中にしがみついてめった刺し!小さいから弱点捜す手間が省けてすげーラク!うらトドメだ!うしゃしゃやっぱり最後には俺が勝つように世の中できてるワケよ!