タグ探索による想起

はてなブックマークタグ探索(もどき)を作っててなにが面白かったのかというと、一見無秩序にため込まれた情報をタグを用いてたどっていくことによって、そこになにがしかの意味があるように見えるところでした。たとえば、同じ「Web2.0」を出発点としても、そこから「Ajax」→「javascript」→「programming」→「ruby」と進むこともできれば、「ビジネス」→「仕事」→「仕事術」→「英語」と進むこともできる。ありきたりな例ではありますが、きっかけは同じでも、そこからなにを連想したかはまったく違うことがわかります。連想の道筋、というなかなか目に見えないモノが、タグ探索の履歴という形をとって、おぼろげにではあるが見えてくる。そこに意味があるように思えます。それによって新たな着想が得られるのであれば、もっと面白い。
そう考えてみると、タグ探索は「連想」の部分に焦点を合わせたツールにしたほうがよかったかもしれないなあという気がします。今の状態では経路情報は小さな「パンくずリスト」のような形でしか表示されてないですから。たとえば誰がどのように連想したのかを見ることができるようにしてもいいかもしれない。そうするとエントリの表示というのはそれほど重要ではなくて、タグの探索をもっと前面に出したインターフェイスにしたほうがいいかもしれない__等々。
これは実際に作ってみて自分でやってみなければわからなかったことでもあるので、それがわかっただけで今回タグ探索(もどき)を作った甲斐はあったのかな、と思います。いずれにせよこのような連想であるとか、そこから生み出される想起というのは、はてなブックマークにおけるタグ分類におけるひとつの大きな特徴なんじゃないでしょうか。
そしてその特徴というのはタグ名が任意であることよってもたらされる多様性に起因しているのではないか、と思います。