今年の夏は高校野球を観ないようにしよう

高校野球の全国大会が始まったようです。このクソ暑い中、まったく大変なことだなあと毎度のことながら思います。とはいえ仕事がありますから、あまり観る機会はないでしょう。
けれども去年の夏は、毎日毎日TV中継を見続けていたものです。空調が完備された部屋でベッドに寝ころび、窓の外の真っ青な空と蝉の鳴き声を聞きながら、地元の高校が登場するときばかりでなく、ずいぶんたくさんの試合を観戦しました。あんまり真剣に見入っていたわけでもないですけど、BGM代わりになっていて歓声が起こるとTVの方を向く、という感じで。
実に優雅ですな。まったくねえ。思い返してみてもずいぶん優雅なことしてたんだなあと我ながら思いますよ。
「入院」というシチュエーションじゃなければもっとよかったのに。
去年の夏は帯状疱疹で一週間ほど入院していたのでした。それがお盆期間のまっただなか、まさしく高校野球が盛り上がる時期とぴったり重なっていたというわけです。



それから一年が経ってまた夏が来て、今のところ再度入院する心配はまずなさそうです。おかげさまで。けれども、なんとなく落ち着かない気分にはやっぱりなるもんですね。しなくてすむのであればしないに越したことはない類のものだと、一週間の入院生活を経て実感したわけですが。
今あらためて高校野球のTV中継を観てみれば、ずいぶん複雑な気持ちになれるんだろうという気がします。実際に観たワケじゃないんで、あくまでも多分、ではありますけれども。そりゃまあ平日は難しいかもしれないが、土日であれば全然問題ないしなあ。観てみようかなあ。
そんなことを考えるのは、入院なんてしないに越したことはないと言いつつも、日常生活から完全に隔絶され、ゆっくりと時の流れていくあの生活に、そこはかとない懐かしさを感じているせいなのでしょう。あの感覚ってのはこちら側にいるとなかなか味わえない類のものですからね。それが蘇ってくるのをどこかで期待しているのかもしれない。

ま、そんなわけでですね、今年の夏は高校野球を観ないようにしよう、と考えてみたのでした。