界面活性剤

久しぶりにトイレ掃除をしたらあまりの汚さにめげてしまいそうになりました。モノがモノだけに精神的なダメージもなかなかのものです。というわけで「ブルーレットおくだけ」を使うことに。結構前に買ったものだったんですが、「次のトイレ掃除のときでいいや」とほっぽったままにしておいたんですね。2週間くらいでしょうか。ちなみにそのとき一緒に買った部屋のにおい取りは設置した次の日に転倒して大変なことになってしまいました。仕事から帰ってきたら部屋に柑橘系のにおいが充満しておりまして、2/3くらいがこぼれてしまっていたのです。今見たらもう空っぽになってました。早いよ。

で、「ブルーレット」のお話でした。なんとかトイレ掃除を終えてさっそく設置すると、トイレの水がすごい色に!まるでメロンソーダです。で、ちょっと気になってタンクを開けてみるとこれがメロンソーダの池。なんかすげー体に悪そうな色ではないですか。しかもぜんぜんブルーじゃないし。
 気になって主成分を調べてみると、なにやら界面活性剤がいっぱい入っているようです。界面活性剤てなんじゃいということでさっそくGoogle。ぞろぞろ出てきました。いくつかページをめくっていると、どうやら石鹸のことらしい。おもな働きは表面張力を低減させることで、その結果として水がいろんなところによくしみこむようになったり汚れが落ちたりするんだそうです。そういえばアメンボは石鹸水だと沈むって話を聞いたことがあったような。ずぶずぶ。

しかし界面活性剤といっても石鹸だけではないようで。そもそも「ブルーレット」の成分表には「陰イオン界面活性剤」とか「非イオン界面活性剤」とか書いてあったんでした。そっちも一応調べてみます。まあよくある話で、人工物なんだから環境への影響がうんぬんとかなんとか。そういうページにはたいてい石鹸は天然油から作るから大丈夫だとも書かれてるんですが、油をそのまま流したら下水道局のおじさんに目ん玉飛び出るほど怒られるんじゃなかろうかとか思いました。それが石鹸に変わったら大丈夫なんですね。
 それはさておき。
 いわゆる人工の界面活性剤にも色々ありまして、最近は非イオン界面活性剤ってのが全体の4割くらいを占めているそうです。その中にPOEアルキルエーテルとかPOE多価アルコールエーテルとか、多価アルコールエステルとか、有機化学が嫌いな私をげんなりさせてくれる種類のものがいっぱいあります。塩基の6角形印を見ただけでげんなりしちゃうんですよ。

以前よく使われていたという陰イオン界面活性剤というのは、どうやら環境への影響が非常に強かったらしいです。とあるサイトでゾウリムシへの影響を調べる実験結果が載っていたんですが、それによると陰イオン界面活性剤だと全部死んでしまったとか。ふーむ。で、非イオン界面活性剤でも半分は死んでしまったらしく、環境への影響が云々という結論になっています。そりゃまあ、あんまりいい気分はしません。シャンプーをどばどば使うのも考えもんなんだなあ、とか思いました。でもなぜ界面活性剤がゾウリムシを殺すんだ?というのは残念ながらわからなかったという。うーん、なんか中途半端な気分。っつーか「ブルーレット」には陰イオン界面活性剤が入ってるぞ?

そういえばウェットティッシュタイプのOAクリーナにも界面活性剤が入ってますね。以前間違えてあれで目を拭いてしまった人がいて大騒ぎになったんですが、他にも眼鏡のレンズのコーティングをはがしてしまったとかいう話もあったような。汚れだけ落としていればいいものを、他のものまで落としてしまうんじゃしゃれにもならんというわけです。目に入ったら大量の水で洗い流せ、とかシャンプーの容器に書いてあるのはそういうことなんでしょうか。

そういえば「ブルーレット」を設置する際に薬剤に直接触れてしまったので、当然その後手を石鹸で洗い清めました。でも薬用ハンドソープもきっと表面活性剤なヤツなんだろうなあ。どっちが強いんだろう。

それよりもなによりも、ここまでやっときながら結局「ブルーレット」を使うのはやめないという自分がすげーダメな気がしてきたんですが。大丈夫か?


ちなみに横浜市下水道局のWebページ界面活性剤の除去性についてのQ&Aが掲載されてたんですが、その中に

(略)〜多量に使用することは,下水処理場での発砲や除去率の低下など悪影響を与える可能性があります。(以上無断転載)

という記述が。泡立つのも界面活性剤の特徴のひとつらしいですけど、下水処理場での発砲はまずいのではないか、と思いました。