発光ダイオード

そういえばなんで今までそうじゃなかったんだろう、というような話ですが、LED(Lignt Emitting Diode)を利用した信号機が登場しているそうです。今までの電球式に比べて値段は張るとはいえ(11万円→16万円)、寿命が長く、消費電力が少ないという利点があるとのこと。

さらに利点としてあげられているのが擬似点灯がなくなるということです。電球式のものには色をつけるために着色レンズが必要になるんですが、そのせいで日差しが入り込んで信号機内部の反射鏡で跳ね返るとあたかも点灯しているように見えてしまう。LEDは自ら発光しますから、このようなことは起こらないのです。これで信号無視をしてしまったときの言い訳がひとつ減りました。

で、なんでこんないいものが今までなかったんだ!というと、それは青色LEDの実用化が遅れていたから。これについては畑・佐々木研究室(金沢大)のサイトにある『(身近にいっぱい。小さな光ーLED』というページが詳しいです(トップページからは行けないような)。青色LEDといえば特許訴訟が有名ですが、これによってLEDで光の三原色がそろったということは忘れちゃいけません。そのおかげで液晶ディスプレイも一気に開発が進んだわけですし、今回の新型信号機もその恩恵のひとつということですね。

ちなみに信号機に使われる青、赤、黄はどんな材料でできているのかというと、

って感じです。光の波長を変えるためにはIn(インジウム)などの不純物の混合割合を変えてやることによって調整します。もっともこのあたりは信号機の話とはぜんぜん関係ないのでこのあたりで。

ただ、日本全国には信号機が100万機ほどあるそうです。あんまり気にしてる人がいないように見えるんですけど、半導体の材料だって有限ではないわけで、いったいいつまでもつんでしょうね。