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元記事はMYCOM PCWebから。

関係があるようなないような記事ですが、どっちも従来の半導体とは違うアプローチで回路設計を行う話ってことで。行き着く先はいずれもさらなる小型化になると思います。まだ小さくなるのかー。そのうち米粒大のディスプレイでUXGA(1,600x1,200)の解像度を実現!とかいうニュースが世間を賑わすようになるかもしれません。

今現在どちらのほうが現実的なのかといえば、それはシャープの技術ということになります。なんせ同様の技術を使った『システム液晶』がすでに量産体制に入っているそうですから。で、今回はその技術がもっとすごくなったからCPUを作ってみたぜって話。Z80ってのはかなーり由緒正しく歴史のある__要するに古いCPUですから、確かにいまさら作ってみたところでどうなるものでもありません。デモって感じですな。ただ、CPUってのはなんでも屋みたいなもんです。応用範囲が広いので、これからはいろんな分野で使えるようになるってわけですね。そうなったら売れまくりで大もうけ。左うちわでわはははは!くらいはシャープさんも考えてるんじゃないかと思います。

対するIBMの技術のほうはまさしく試作も試作。ようやくこんなのができましたって感じの話です。いかにも最先端のナノテクノロジーで、『現在の半導体ベースの回路に比較して、26万分の1の大きさの回路が作成可能』ってんですからハンパじゃありません。現状での小型化うんぬんという話とは、まるっきり別のステージにいると言っていいでしょう。それこそ米粒にUXGAってのもあながち嘘じゃないかもしれない。なんか行けるとこまで行っちゃってますけど、今回発表されているのは入力3つで出力も3つというごく単純な回路。実用化するにはもっと高度な回路を作らなきゃなりませんから、それがさらに市場に出回るとなるとかなり時間がかかるものと思います。5年10年くらいは必要かも。

現状ではまだまだ半導体が主力で、次世代技術が取って代わるのはもっと先の話になるでしょう。ただ、その片鱗を見てみるとやっぱり面白いもんだと思いますね。ワクワクしてくる。今のオジさん世代が鉱石ラジオだアマチュア無線だって言ってるのと同じように、いつの日かわれわれがシリコン半導体やらPCやらの話をする時が来るのかもしれません。昔のコンピュータはこんなでっかい箱に入っててなあ、お前らは知らんだろうが真空管の化け物みたいなディスプレイとニラメっこしてたんだぞ!とかいう感じで。あー、なんかすげー楽しみだ。ウンチク好きの私としては、それだけでもうちょっと長生きしてみようかなんて思ったりするわけですよ。

もっと昔のコンピュータはビルの1フロアくらいあって、たまに発火するから消火専用のオペレータがいたんだぞ!小童が知ったふうなクチきいてんじゃねえ!とかじいちゃんにツっこまれたりするのかしらん。