ボウリング

来週職場のボウリング大会があるので、ちょっくら練習に行ってきました。調子に乗って4ゲームも投げてしまった。ちなみに過去最高記録は一昨年の正月に、大学時代の友人と夜通しでやった13ゲームです。

ボウリングはなんでも紀元前5000年ほど昔のエジプトの遺跡からも見つかっているそうです。たしかに単純なスポーツなので、それくらい古くからあったとしても納得といった感じがします。でもそのピンには「ナイロビボウル」とか書かれていなかったんでしょうか。夜中にこっそりのぞいてみると博士が砂漠を掘り返してる!

遺跡の捏造ネタは2年ほど前に流行ったものです。でも今となっては説明しないと誰もわかってくれないと思いました。

ヨタはさておき、中世ヨーロッパではピンを悪魔に見立ててそれを倒す、という一種の儀式のようになっていたとか。娯楽の少ない時代だったんだろうとは思いますが、こんなところにまで宗教の香りが漂ってくるあたりがなんとも。当時はピンが9本だったという話ですよ。

で、しばらくはナインピンズな時代が続きます。当然のようにアメリカにもボウリングは伝えられ、19世紀半ばには賭博の対象にもなっていたとか。賭博はおカミの嫌うところであります。そのせいで、いったんボウリングはやっちゃいかんという法律までできちゃったんだそうで。賭博を禁止せずにボウリングを禁止したのか?という疑問は残りますが、ともあれそこでボウリングは暗黒時代を迎える。

それはちょうど禁酒法とも時期がダブっていたようで、そのころの不良メリケン人はおそらく地下の薄暗い闇酒場とかでバーボンをかっくらいながらボウリングに興じていたのでしょう。麻薬と性欲にくらべりゃかわいいもんです。賭博といえばマフィアもつきものなので、そういう人たちも葉巻とマシンガンを手にごろごろ玉を転がしていたのに違いありません。「オーマイガー。またスプリットだ!」とかなんとか叫びながらボウルを穴だらけにしたりスナイパーをやとって無理やりストライクを捏造したり。

その後「1本たしてピンを10本にすれば違法じゃないもんね。へへーん」とかいう人が現れて現在のテンピンズボウリングになったそうなんですが、このへんはどうも諸説ふんぷんみたいです。まあこういった真面目なんだかフザけてるんだかわかりかねるジョークはアメリカ人の得意とするところですし、そういうエピソードのひとつやふたつはあったほうが面白い。

ちなみに日本最初のボウリング場は長崎の出島に作られたんだそうな。異国情緒溢れる中、紳士淑女のみなさんが玉転がしです。楽しそうですね。

という7000年の歴史を経て本日私めがボウリングをしてきたわけです。そんな遠大な話の前では、スコアがどうとかいうささいな話なんかどうでもよくなっちゃいますよね。ましてや「ストライクのマークって『レッドリボン軍』だよな」などとホザいて呆れられたこのなど、なかったことにしたほうがよいくらいのものです。悠久の歴史に思いをはせながらごろごろやろうではありませんか皆さん。


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