殴る騎手

2日に読み終えていたのだった。とにかく泥臭い騎手の世界を面白おかしく書いたような本。筆者自ら「暴露本ではない」と書いてはいるけど、そういう見方もされるだろうということはわかっているようだ。ともかく勝負の世界に生きる人たちの荒っぽさなんかを剥き出しにしようとしている。「どけ!どかんと殺すぞ!」ってのは強烈だ。あとはやっぱりこういう世界につきものとも言える義理人情と人間関係。最近ほとんど競馬は見てないけど、その辺の綾は読んでてやっぱり面白い。競馬好きならもっと面白く読めるはず。ただ、ちょっと筆致は淡白。文庫本ならなにも言わないけど、1333円+税の本としてはあっさりしすぎてた感じがある。にしてもJRAの展開するイメージ戦略とのギャップのすさまじいこと。