「大衆の反逆」雑感(1)

「専門主義の野蛮性」あたりは現代でもあまり指摘されていないことなのではないか、と思いつつ読む。でもって文中でレトリックが攻撃されているのを見つける。オルテガは修辞家を「空虚な者たち」と呼んだ。修辞学が単に文章上のテクニックのみを弄するものとなり、その皮相な部分にのみとどまっていること、およびそれを善しとすることを指して「空虚」と呼んでいるのではないか。そこに哲学がないことを嫌悪しているのではないかと思う。が、ちょっとまだ腑に落ちない部分もある。
オルテガの指摘は「教養人が足りない」というところにあるように思うが、どうだろう。ともあれまだ先が長い。