世は気合い

先日の手をかじる人に加え、今度は平手で監視員を殴る人が現れました。人類はなかなか道具を使うことに思いが至らないようです。

約5分間駐車。近くの店で文房具を買って車に戻ったところ、ステッカーが張られているのに腹を立て、「1分間しか止めていない。違反を取り消せ」と殴った。監視員が「痛い」と言うと「痛くないだろう。気合だ」と言い残して立ち去ったという。

どうやら時間の流れが遅い人でもあったらしい。亜光速での立ち居振る舞いを得意とされる御仁と見えます。相対性理論を体現するのもやはり気合いのタマモノだったりするんでしょうか。心頭を滅却すると火もまた涼しいとのことですから、これからの暑い季節に向けて、「気合い」のスキルははぜひとも身につけておきたいものですね。
しかし「痛くないだろう。気合だ」という捨て台詞はなかなかのものだと思います。カッコいい。

「激励のつもりだった」と供述している。

激励のつもりで平手で殴るのはよくあることです。普通はこういう場合「殴る」とは言わずにせいぜい「どやしつける」と言うものですが、まあきっと見解の相違というやつでしょう。激励ついでに違反を取り消してもらえるとよかったのですが、残念ながらそれは敵わずに御用となってしまいました。願えば叶うどころか、口に出しても叶わないことが世の中にはあるようです。時には逆効果だったりもするので気をつけましょう。あと、殴る相手も気をつけた方がいいかもしれません。
まあなにがあっても気合いですべて解決できるから大丈夫ですよ。たぶん。