美しい日本の方言

 かみつき、平手に加えて本日は脅迫がノミネートされています。でも本件は今ひとつインパクトに欠けるなあ、という印象がぬぐえません。もうちょっとなんかこう、溢れ出るパッションを感じさせるような行動に出ていただけないものかと思うのです。いまひとつ明るい話題に不足している今の日本で、燻っている情熱の種火をふたたび燃えさからせるためにはちょっとくらいの野放図なふるまいが必要なんですよ。そのへんわかっていただけると助かります。きっと日本経済も大躍進です。

「何しとるんなら。しごうする(痛めつける)ど」などと脅し、ステッカーを張るのを妨害した疑い。

方言が駆使されているあたりが本記事の眼目でしょうか。これがたとえば「何してらっしゃるんですか。ブチ殺してさしあげますよ」などとごく標準的な日本語で言われたのであれば記事にならなかったんじゃないかという気がします。なにせ

トラブルがあったのは認めたが、脅してはいないと供述しているという。

ってことなんだそうですから、広島においてはこれくらいはごく日常的な会話にすぎないんですよきっと。ちょっと考えてみればわれわれだって「殺すぞ」とか、結構ヤバい言葉をフツーに使ってたりもするわけですからして。
とするとこの記事の意図ってのは広島地方におけるほほえましい日常を紹介するところにあったんじゃないかと思えてきます。土地ごとの言葉が失われつつある昨今、これほどベッタベタな方言というのもなかなかお目にはかかれません。あるいはそれを記事という形に残しておくことによって後世に伝えてゆこうという深謀遠慮もはたらいているのかも。なかなか侮りがたいですね。