伊豆高原へ

伊豆へ一泊旅行に行ってきました。

思い返せば七月のある日、唐突に「温泉行きてー!」と思ったのがきっかけです。なにゆえ暑い盛りの八月にそんなことをしようと思ったのかはさっぱりわかりません。ゆだるよ。それでも「高原だったら少しは涼しいだろう」と伊豆高原を行き先に選ぶあたり、まったくなにも考えていなかったわけでもないようですが。



スーパービュー踊り子号は窓がでかくてなかなか快適です。ちょうど2時間ほど揺られたところで伊豆高原駅へとたどり着く。このあたりの距離感も適度に移動した感がありますな。天候にも恵まれてなかなかの暑さですが、東京とはやっぱり暑さの質が違うように思われます。こもったような感じがなく、幾分か過ごしやすい。

今回泊まったのは駅からタクシーで10分足らずのところにある、ヴィラージュ伊豆高原です。コンドミニアムタイプのホテルで、丘の上にありなかなか眺めがいい。ただ、全室オーシャンビューって文句に偽りはありませんけど、ちょっと遠いかなあ。

で、部屋は全室2LDK以上ってことになってます。ホテルで2LDK?なんか変わってるなあと思ってたんですが、行ってみて部屋をあれこれ見ていくうちにその理由がなんとなーくわかってきます。どうもバブル期のリゾートマンションをホテルに転用したもののような気がするんですな。キッチンがあるのはまだしも、普通ホテルの部屋に洗濯機用のスペースはないでしょう。

そうやって見てみると、部屋の作りがいかにもソレっぽく見えてきます。なかなか立派なんだけれども、襖が色あせていたり、エアコンが妙にデカかったりと、それなりの年月を感じさせる部分がある。夢のあと、というとややハマりすぎですけど、色々な思惑が絡みついてそうな雰囲気ですな。

とはいえ泊まる側にしてみれば広いに越したことはないわけで、みんなしてリビングでまったりしまくってこれはなかなかいい感じでした。4〜5人で使えばこの時期でも1万ちょっとくらいになりますし、また使ってみてもよいかも。さすがにこの時期の週末ってこともあって、ほとんど満室ではありましたが。

ただし温泉を目当てにするんだったら他の温泉旅館を選んだ方がいいかもしれません。一応大浴場と露天風呂はありますが、何種類ものお風呂を選んで入るという需要は満たせないでしょうし。まあ一泊旅行だとそんなにたくさんあっても周りきれないから、これはこれでよかったですけどね。

しかし、バブルの残り香ってのを感じる機会もずいぶん減ったような気はしますが、それでもまだ思わぬところで出会ってびっくりってことはあるんだなあと思います。伊豆みたいなリゾート地だと特にそれが顕著ってことはあるでしょうけどね。とはいえ地元の方々にしてみればまだまだ過去になんかなっちゃいねーよ、ということなのかもしれません。世の中の流れなんて、見方ひとつで早くもなったり遅くもなったりするもんなんですね。普段見ている世界だけがすべてじゃないってのは、言われてみれば当たり前のことなんだけれども、たまに直接感じてみないことにはつい忘れちまいがちですな。

つか、旅行に来てまでこんなこと考えなくてもいいのにって気もしないこともない。