さんま

昼ご飯に魚を食べに行きました。もうさんまが出回っているらしいです。あいかわらず暑い日が続きますけど、徐々に秋の気配も漂いつつあるってことなんでしょうか。今年の初さんまは大ぶりでなかなか美味しかったです。
ときに今年のさんまは豊漁なんだそうで、そりゃ結構なことですね、と思えばそうでもなかったりするのが現代社会のよくわからんところです。あんまり獲れすぎると値崩れを起こして、「豊漁貧乏」ってことになっちゃうらしいんですね。なので水揚げ量の制限をすることもあるんだとか。記事中にも『大漁だったので早く帰ってくる船が増えたようだ』なんて書いてありますな。
もうちょっと見てみると、この水揚げ量の制限を巡ってすったもんだのやりとりになったりすることもあるようです。「全さんまの水揚げ制限 道内、本州同量に変更北海道新聞)」という記事を見るとそれがわかる。『本州港は三日間操業すれば、一度に四十八トンまで、道内港は二日間で三十二トンまで』としたところ、北海道の水産加工業社が『「船が本州港に流れ、道東経済が大打撃を受ける」と猛反発』したらしいです。どちらも一日あたり十二トンじゃねーですかってあたりがよくわかりませんが、どういうことなんでしょうね。北海道の人たちは連続二日間しか操業しちゃダメってことですか?
まあ消費者はただうまいのまずいの言ってりゃそれでおしまいですから気楽なもんですが、その裏側ではこういうやりとりがあるってことなんですな。生活がかかっているからといえばそれまでですが、漁業や農業ってのは今年が良くても来年どうなるかは基本的にわからないですしね。なかなか簡単ではないところがあるんじゃないかという気がします。
もっとも漁業者ならぬ私にとって、一番面白かったのは、全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま、東京)なる組織が存在するってことでしたけどね。「全さんま」ってすげえ略称だなあ。ちなみに会議の席では「サンマは全さんまの所有物ではない」と怒号が飛び交うこともあるそうです。もうなにがなにやらよくわかりません。