鍵忘れ対策の提案

今住んでいるアパートはいわゆるオートロックというやつです。お客さんが来たときにも、インターホンで呼び出し→住人がインターホンで確認、開扉という手続を踏まねばなりません。なにぶん物騒な話題には事欠かない昨今ですから、セキュリティもばっちりで安心ですね。
しかし、これはこれで悩ましいところがありまして、鍵を忘れてしまうと自室の前にさえたどり着けないという事態に陥ります。そうなってしまうと管理会社に連絡をするか、同じアパートに住んでいる人を呼び出して開けてもらうしかない。さもなきゃ裏口をえいっと飛び越えるか。もちろん通報されるリスクは覚悟の上で。
まあ会社に行くときなど、長い時間留守にする場合は自室にも鍵をかけるのでまず忘れることはありませんが、問題なのはゴミ出しやすぐそこのコンビニまで買い物に行くときのようにほんちょっとだけ外出する場合です。つい鍵を忘れそうになっておっと危ない、という経験は一度ならず何度もある。あと、寝坊して遅刻しそう!ヤバい!というときもなかなかに危険ですかね。
もちろんそういう造りのアパートに住んでるんだから忘れる方が間抜けなのだ馬鹿なのだ、というのはごもっともです。しかしながらちょっと待て、これはユーザーインターフェイス側にも解決の余地のある問題なのではないかと思うのです。
すなわち、鍵がなければ外に出られないような仕組みにするべきではないのか。
私が住んでいるアパートでは、外→内は鍵なり住人の確認なりが必要ですが、内→外に関してはフリーパスです。単なる自動ドアと変わりがない。これがよくないのではないか。ここでも鍵を使わないと外に出られないようにしてしまえば、鍵を忘れた人は一切の外出が不可能となり、否でも鍵忘れに気がつくという寸法です。これなら原理的に鍵忘れが存在し得ないのです。気にくわない同居人の軟禁にも最適なのです!さあどうだ。
どうだって言われても困っちまいますな。もちろんそんなの面倒くさいとか、宅配便の人が帰るときにも見送りに行かなきゃいかんのかとか色々あるのではないかと推察されるわけです。あと、なんか閉じこめられてるみたいでイヤ、という心理的な抵抗もあったりするんでしょうか。確かに日常生活を営む手間が多少増えることは避けられない。
とはいえ、鍵を忘れて自分の部屋に入ることさえままならなくなった場合のダメージというのは相当なものがあります。それを回避するためなら、少しくらいの手間を甘受してもいいかなあという気がする。もっとも、そこには私の特技が忘れ物であるということも、いくらか関与はしてますけどね。ああ、昨日も財布を忘れて仕事に行ってしまいましたともさ!SuicaNanacoがあればあんまり困らないけどな!キャッシュレス社会万歳!プラスチックマネーに栄光の花束を!
話がそれました。ともあれ、馬鹿を保護(フールプルーフ)するための仕組みとして、鍵がないと外に出られないアパートというのはアリではないかと思うのでした。とっくにそんな仕組みあるよ。当たり前だよ馬鹿。って話なのかもしれないですが、それは単に私が世間を知らないだけの話なので、あんまり責めてやらずにいていただければ幸いです。
でもそんな仕組みでもお外で鍵をなくすほどの馬鹿は保護できないので、とっとと精度の高い生体認証が当たり前の世の中になればいいと思いました。