歩道橋

台風が来るってんで傘持ってバス通勤。降りたあとで職場まで少し歩くんですが、その間に片側3車線で中央分離帯付きの幅広な道路があります。そこには歩道橋がかかっていたりもする。

歩道橋を渡ることもそれほど多くはありません。でも階段の上り下りがある分、時間もかかるし疲れるんですね。これが疲れるだけならいいんですが、お年寄りや車椅子な人たちにとっては疲れるだけじゃすまねえだろうという話もある。日本の道路行政はまったくなってないネってことです。

いまさらですけど、物流しかり日常の足しかりで、自動車のない日本ってのはまず考えられません。でもそれが当たり前になりすぎて自動車優先/歩行者軽視になっているのもまた事実。歩道橋ってのはその最たるものだ、という考え方もあります。このへんの話は、『自動車の社会的費用』(宇沢 弘文/岩波新書)あたりに書いてあったかな。ただ、なにぶん古い本なんでそのまま鵜呑みにするわけにはいかないんですが。

当たり前になりすぎて見えなくなってることっていろいろあるはずなんですが、なかなかそれに気づくのは難しいことです。歩道橋を渡るくらいでそのことを思い出せれば安いものですが、なにせ向こう岸に渡るまでに時間を要するのがよろしくありません。どれくらい時間を要するのかといえば、信号待ちをしてから横断歩道を渡るのと同じくらい。労力がかかる分エネルギーの無駄遣いというワケです。なんだか切ないというかナットクいかねーというか。