Painter

寺田克也の絵が好きだったりします。といっても「神宮寺三郎」と「BUSHIN」くらいでしか触れた機会はないんですが。あ、あと末弥純もよいですね。共通項は「Wizardry」くらいしかありませんけど。

というわけで「ペインタボン!」を買ってしまったのです。Amazonで注文したら1ヶ月もかかってやんの。ようやく昨日届いたんですよー。注文した直後にヨドバシカメラの書籍コーナーで見つけてしまったときには、よっぽどAmazonに飛んでいってキャンセルしてやろうかと思いました。でも「どーせそんなに急がないしー」とか思って我慢したのです。

しかし2,900円もする本をこんな簡単に買っちまって大丈夫なんだろうかという気はしないでもありません。お金がぜんぜんたまらないのも頷けるってもんだ。ともあれもう届いてしまったわけなので後戻りはできません。後戻りはできないので読むわけです。帯カバーがコレ帯カバーじゃなくて表紙カバーじゃねえか!な大きさだったり、変形サイズの本なのでちょっと扱いにくかったりするんですけど、それにもメげず読むわけですよ。

そしたらこれが面白れーのなんのって!

この本はペイント系ツールの最高峰ともいえるPainterにフォーカスした本なんですが、解説本という感じではぜんぜんありません。それよりは寺田克也がいかにしてひとつの絵を描きあげていくかの過程が見られるって感じなんですな。そしてこれがめっぽう面白い。すげーすげーとか感心しまくりです。つーかこれ読んだら久しぶりに絵を描きたくなってしまいました。

でも私が一番面白かったのは対談部分なんだよなー。描き方の解説部分があるんですが、そこでの編集者とのやりとりがまるで漫才です。アツいというか、カッとんだノリというか、こうやって自分で文章を書いていてもつい影響されてしまうほど。両親との対談も非常に面白いですし、大友克行との対談は絵を描く上で非常に参考になる話になってます。ああやっぱり観なきゃダメだ!描かなきゃダメだ!って気分になります。かといってネガティブマインドに陥るのではなく、観てー!そして描きてー!という闇雲なパワーが沸いてくるような感じなんですけど。

しかし絵を描く本で一番面白いと思ったのが文章部分とはなあ。つくづく自分は文章を書いたり読んだりするほうが好きなんだなあと思いましたですよ。

そーいや「神宮寺三郎」の新作は寺田克也じゃなかったような気が。