CCCD

Avexの次はSonyCCCD(Copy Control CD)。ただし、両者が採用した方式は違うもののようです。AvexのものがCDS(Cactus Data Shield)。Sonyのものはネットワーク認証型CCCD方式で、"レーベルゲートCD"と名づけられています。

技術的な評価についてはまだなんとも言えませんけど、CDSにあったような「再生できないプレーヤー」はレーベルゲートCDにおいても存在するようです。PCで再生する場合にはネットワーク経由で認証を受けた後に音楽データをPCに複製し、専用のプレーヤー(Windows 98/Me/2000(SP2)/XP対応)を使うとのこと。記事には書かれていませんが、再生用のソフトはおそらくCDの中にあらかじめ収められているのでしょう。専用のソフトを用いて再生するという点はCDSと同じですね。ネットワーク経由での認証と、データをPC上に複製するあたりは違っているみたいですが。

なんか突っ込みどころが色々ありそうですね。Windows以外はダメなのかとか、認証時に個人情報が必要になるのかとか、再生できないプレーヤーなのに買っちゃった場合には返品/返金可能なのか、そもそもネットワークにつながってないPCはダメですかPort番号は何番で通信しますか課金が発生した場合にはどうやってお金を払いますかその他もろもろ。

ともあれ、「CCCDは劣化なしコピーが利点のデジタルデータの性質と真っ向から対立してるんじゃないの?」という意見に変わりはないです。ただ、それじゃあ今のままがいいのかといえばそんなことはない。むしろCD-Rの普及で著作権のプロテクトがモラルに頼らざるを得ない現状はダメダメだと思います。それを乗り越えるためにはCDの規格や、著作権法のあり方、ひいては今の著作権を取り巻くシステムそのものを見直す必要があるとさえ言えるのではないかとも思う。

けれどもシステムの再構築はとても困難で、しかもものすごく時間がかかることです。ウマくいけば万々歳ですが、コケちまう可能性だってある。あくまで理想論にすぎないわけです。とすれば、コピーが横行している現状への対策のひとつとして、CCCDを用いることはアリかもしれない。結構乱暴な方法だとは思いますし、わかりやすい問題を色々抱えてますから、とてもスマートな方法には見えないんですが。

だからこそCCCDはあくまでも緊急避難的な措置であってほしいと思います。最終的には、コピーをするのは自由だけれども、そうすると自動的に課金が発生するようなシステムができあがってほしい。それにはネットワークの存在がおそらく不可欠になるでしょうし、音楽データのフォーマットも変わる必要があると思います。ユビキタスネットワークとかIPv6とか、そのへんを活用するとなんかできそうな気はするんですけどね。なんか全然具体性のない話で我ながら情けないんですが。

んーと、ところでですね。ゲートレーベルCDの登場でCDは安くなりますか?