世界は何次元?

帰りのバスで、後ろの席には小学生くらいの子供と母親の二人連れが座っておりました。子供って状況に合わせて声を抑えるということをしませんね。常に全力投球してます。それは今回も例外ではなく、自然、話の内容も全部つつぬけ。

いや、なんかですね、その子供がいうには『地球は3次元』なんだそうです。間違っちゃいないといえばそのとおりなんですが、なんでわざわざ『地球は』って限定するのかしらんという気はする。そうすると次には『宇宙は4次元』、しまいには『木星も4次元』とか言い出すワケですよ。おいおいちょっと待ってくれ。

まあそういう間違いをすること自体はよいのです。誰だって最初は右も左もわからないようなところからスタートするわけです。むしろその年で次元の話をするあたりはなかなか見所があるではないか。きっと彼なりに世界とはどういうものかを捉えようとしているのでしょう。ま、どうもネタ元は前日のテレビにあるらしく、単に新しい知識をひけらかしたかっただけなのかもしれませんけどね。

ただ、問題は母親のほうですよ。子供が言ってる木星4次元説にどう反応するのかと思ったら『ふーん』とかまるっきり没個性的な相槌を打ってやがる!子供の先導役たるべき親がそれでいいんでしょうか。それに加えて『昔の地球は2次元的だったんでしょ』とか言ってますよ!その後マゼラン海峡とかいう単語が出てきたんで、それは地球が平らだと思われていたことを指すんだろうとようやくわかりました。大きな象さんとかに支えられているというアレ。そして時代によって次元の移ろう世界!いや、なんかとってもシュールですね。

振り返って突っ込みの嵐を巻き起こしてやろうとどれだけ思ったことか。でも私ももういい大人なんで、とりあえずやめときました。てかその後すぐに話題は別の方に飛んでっちまったんですけどね。でも、果たしてこれでいいんだろうかという気がすごくしました。これだけ科学に依存した世の中にいても、科学についてはなにも知らずに生きていける。現実ってそんなもんですけど、ハタから見たらこれはものすごく喜劇的な光景になるんじゃなかろうか。

というわけで、あとはお父さんに期待だ!