Kitaraクリスマスコンサート

なにが大変といって、札響は金曜日にも第九のコンサートを控えているのである。なんとも忙しいことだ。クリスマスコンサートはプログラムもそれなりに定番ばかりとはいえ、まさか練習なしというわけにもいくまい。お疲れ様です。
まあそこはそれとして、クリスマスコンサートはどれだけ楽しめるかが問題である。よもや音楽史上に残る奇跡の名演だとか、次世代のクラシック路線を切り開くアバンギャルドな解釈だとかを期待している人はまずいるまい。そういう意味ではなかなか面白いコンサートだった。『そりすべり』がちょっとJazzっぽくなっているのもいい感じ。そういえばハチャトゥリアンをナマで聞いたのは初めてだ。
それとはちょっと別の話になるけれども、ホール内では携帯電話の電源を切っておくのがマナーというものである。そして私はマナーを遵守するステキ一般市民なので、今回も開演前に時間を確認したのちにいざ電源OFFとか思ったわけだ。そこで気がついたのだが、電波状態が圏外になっている。おやん。確かホールの外ではちゃんとアンテナが立っていたはずなのに。
幸い開演まではまだ時間があるので確認してみることにした。するとホールの入り口付近でアンテナが一本。さらに進んでホールの外にでるとアンテナは元気いっぱいフルマークになるではないか。ほほー。これは通信抑止装置がごときモノを使ってらっしゃいますな。そういうものがあるとは聞いていたものの、実際に使用されていることに気がついたのは初めてである。ふーむ、これなら電源切るのを忘れちまっても安心ですな。よもやコンサートをやるような時間に目覚まし時計をセットしておく人もいないだろうし。
Kitaraでは開演前に、必ず携帯電話の電源を切るようアナウンスがなされる。確か「客席では携帯電話の使用ができなくなっております」というものだったはずで、今までは使用できないなんて本当だろうかと半信半疑だったのだが、これで納得。
ちなみにアナウンスはその後「マナーモードに設定の上、電源をお切りくださいますよう……」と続く。電源切るならわざわざマナーモードに設定しなくても、という気もしないではないが、それはきっと『たとえロビーでもお前らのうるさい着信音なんか誰も聞きたくねーんだよ、ぺっ』というくらいの意味であろう(大げさな上に口が悪い)。確かに人の着信音なんかどうでもよいのは事実だし、あちこちで種々雑多な音楽が奏でられた日にはありがたさのカケラもない。へたすりゃ騒音にだってなりうるわけだ。げにマナーとは人の目を気にすることなのであるなあ、と思うしだいである。
(余談)通信抑止装置の使用にはたいてい免許が必要である。東海総合通信局のサイト』なんてページがあったのでご参考まで。