ビギナー管理者無謀編

なんとかかんとかLinuxサーバ運用中です。日曜の昼にPCは届いたんですが、どういうわけか最初は宅配便のお兄ちゃんが呼び鈴を鳴らすのに気づかずにお持ち帰りになってしまったりしてました。正午は回ってたみたいですけど、多分寝てたんでしょう。そりゃ玄関のチャイムも聞こえまい。

さっそくインストール開始。CDブートからGUIで作業できるのでこのあたりはつまずくこともなさそうです。うー、しかし山のようにあるアプリケーションのインストールを手動で選択していくのは骨が折れる。それでもサーバに余計なアプリケーションは必要ないよなー、と調子に乗ってオプションを削りまくっていたらしまいにはインストール容量が1Gを切っちまいました。HDDの容量は40Gもあるのに!
 スカスカな状態のHDDを前にうーんとうなりつつ、なにはなくともSambaを入れてファイルサーバにしようと思いました。釧路湿原に家を建てたんじゃあるまいし、このままではあまりにも寂しすぎるというわけです。が、途中で依存性の欠如とか言われてインストールがコケる。泣きそうになりました。せっかくrpmとapt-getでアプリケーションもらくらくインストールだと思っていたのに。

しかたなく必要なパッケージを求めてあちこちのFTPサーバをさまよい歩き、へとへとになりました。それで最後にたどり着いたのはインストールCDに入っていたRPM灯台下暗し。近視の人間は近いものを見るのは得意なはずなんですがね。やれやれ。

その後は買ってきた雑誌(『Linuxサーバー構築運用実践ガイド』(日経Linux編)と『Vine Linux2.1 システム管理ブック』(ASCII))と首っ引きで設定に挑みます。viの使い方にも慣れてないので実にぎこちない。それでもとりたてて大きなトラブルが起こるでもなく、そのままOpenSSHApacheのインストールまで完了してしまいました。それにしてもエラッタ(エラー修正)の適用がapt-getコマンド一発でできるのはラクだなあ。WindowsUpdateみたいだ。
 ちなみにインストールしたのはVineLinux2.1.5で、エラッタの総ダウンロード容量は30M超になりました。入れといたアプリケーションが多かったらもっと必要だったに違いない。まあこれはパッケージを全部ダウンロードするって理由もあるんで、HotFixだけを落とすWindowsとは比較できないんじゃないかと思いますけど。

で、ApacheとOpenSSHを入れたからにはインターネット経由での接続もやってみたい。というわけでダイナミックDNSを提供しているDynamic DO!.jpに登録してみました。通常のプロバイダのサービスだとまず固定IPはくれませんが、そんなでもクライアント側からIPアドレスを申告することによって『〜.ddo.jp』のようなURIで接続できるようにしてくれるサービスです。さて、ルータに穴を開けてさっそく実験……おー、ちゃんとつながるー。わーいわーい。これで自分が構築したサーバもインターネット世界の天井桟敷のすみっこに加わったわけです。でもなんか不安だからすぐルータの穴はふさぎなおして外部からのアクセスはシャットアウト。

えーと、これはいったいなんなのかというと、サーバは目の前にあるというのにわざわざ外部の(多分日本のどこかにある)ダイナミックDNSサーバに名前を問い合わせてアクセスしてる状況なわけです。隣の家にいくのに地球を1周してから行くというか、その道のりをブラジルの交番(あるのか?)に聞きに行くというか、どっちにしたって実に回りくどい。馬鹿みたいです。でも楽しい。救いようがありません。

そんなこんなでさまよったりはしゃいだりまわりくどかったりしながら、とりあえず必要最低限やろうと思っていたことはできちまいました。意外に苦労しなかったなあ、という感じ。これはきっとRPMとapt-getばっかり使って、ソースコードからのコンパイルを一度もやらなかったからでしょう。viをなんとかかんとか使えたってのも大きそう。

あとは買った本が実に役に立ってくれました。Linuxの入門書はクライアント用途に向けて書かれているものが多いみたいですが、それだとどうしてもX-Windowな話ばかりで、コマンドラインからどうやってサーバ設定をやったらよいかがさっぱりわからず途方にくれてしまいがちです。でも今回買ってきた2冊はサーバ管理のための本ということで、設定ファイルをエディタでちまちま書くやり方がちゃんと書いてあった。これはすげーありがたかったですね。

で、今後はPHPとかSQLとかWebDAVとかいろいろやってみたいと思います。せっかくだからプロバイダやレンタルスペースだとなかなか使えないことをやってみたいじゃーないですか。

しかしサーバにはX-Windowもいれず、モニタも繋がず。管理はほとんどノートPCからTelnet(SSH)です。ずーっとコマンドラインばっかり使ってるとさすがに疲れるなあ、と思いました。なんかUNIX教の1日修行僧になった気分です。いや、初めてPCを使ったときはすでにWindows3.1な時代だったものでCUIにはほとんどなじみがないのですよ。

しかしこのPCは結構ファンの音がでかいな。