なつのロケット

まんがサイエンス」を学研で連載しているあさりよしとお氏の作品です。言っときますが漫画です。

内容は小学生がロケットを飛ばしちゃう話。いや、ほんとにそれだけ(^^;)。ちょっと内容が消化しきれてない部分もありますが、面白いです。やっぱりロケットっていいなあ、と思ってしまう。

巻末に小説「夏のロケット」(文藝春秋)の作者である川端裕仁氏の解説が載っていますが、そこからちょっと引用してみましょう。

……アメリカって国は、宇宙開発の最先進国で、またそれが「伝統文化」でもある。モデルロケットなんて、小学生のころに誰だって打ち上げた経緯があるし、自分ちの「裏庭」でロケットを飛ばそうとして大爆発……なんて、奴はごろごろ転がっている。そして、その中で本当に優秀な奴が宇宙飛行士になったり、ロケット・エンジニアになったりしてきた。……

彼我の差を比べてみてもどうにもならないですが、どうしても日本と比べたくなっちまいますね。別段ロケットでなくてもいいんですが、果たして日本に「伝統文化」ってやつはあるんだろうか?「モノづくり」、「技術立国」という言葉が形骸化しつつあるのはいまや誰の目にとっても明らかですし、「『異脳』流出」なんてことが言われたりもしている。誰しも小学生のころにやったことって、ラジオ体操くらいしか思い浮かびません。

勉強は大事ですけど、なんのために勉強してるのかが見つけられなければそれは宝の持ち腐れに過ぎない。向き不向きは様々ですからなにもみんなでロケットを飛ばせと言うつもりはありません。でも、面白いこと、夢のあることをどんどん示してあげるのが大人の役割のひとつなんじゃないか。そんなことを考えました。